サマースクール

ポーランドには「日本に行く」という夢を昔から持ちながら実現できていない学生が多く存在します。言語的、金銭的問題がその背景にあります。サマースクールはそんな日本語学習者の要望に応える形で2010年から始まった非営利事業です。
サ マースクールは通訳のついた観光ツアーではなく、学生がポーランドで学んだ日本語を実際に日本で使うという学習的要素も含まれています。また、観光ツアーでは味わえないような日本を知ってもらうため、ホストファミリーと過ごしたり、農業体験や小学校訪問等も日程に組み込まれています。両国の人的交流を促進するため、学 生は学んだ日本語を用いてプレゼンテーションを行い、ポーランドについての紹介も行うことも主な行事の1つです。毎年、東京、静岡、牧之原/吉田、長野県坂城町などを回っています

対象学生

初級以上の日本語能力を有する者(日本語能力検定試験N5以上)
異文化適応能力があると認められる者
日本語でプレゼンテーションができる者(テーマを選び、プレゼンテーションも自分で作成できること)

前年12月前後に日本語能力テストと異文化適応能力調査などを実施しています

ホストファミリーの皆様へ

ポーランドの日本語環境

ポーランドには60近くの日本語教育機関があり、日本語学習者数は約5,000人に上るのではないかと言われています。国立大学で日本学科があるのは、ワルシャワ大学、ポズナン大学、クラクフ大学、トルン大学の4大学です。一カ国に4つも日本学科を擁する国立大学があると言うのはヨーロッパでも珍しい事です。

日本学科は長らくポーランドにある専攻の中で人気ナンバー1。例えばワルシャワ大学日本学科は2004年に倍率34倍、現在でも30倍前後で推移しています。また、ポーランド人は欧州の他国にも多く、欧州の大学で日本語を学んでいる学生の4人に1人はポーランド人と言われています。

文部科学省奨学生数は非漢字圏世界1位。2014年には中国と並んで同一世界一位でした。ポーランドはレベルが高いため他国で受ければ十分受かるレベルの学生達が他国と派遣割合が考慮されているため受からないという状況が続いています。

現在、毎年約1000人が日本語能力試験を受験しています。年2回試験が行われる国は欧州でも珍しく、近隣諸国からの受験生も見られます。

ホームステイについて

サマースクールで来日する学生達はほぼ全員初来日です。そのため日本の生活習慣について慣れていません。従って、行き違いや思い違いなどが起きる可能性があります。それを避けるために以下のことをお願いします。

(1) 家族の一員として迎える
皆様のお宅に家族が一人増えたと思って、学生を受け入れていただきたく思います。ホームステイは、日本の家庭生活、生活習慣等を理解してもらうことを目標としておりますので、お客様扱いをせずに、積極的に食事の準備や後片付けなどの手伝いをさせてください。
(2) 意思表示ははっきりと
日本人特有のあいまいな表現や、遠慮、遠回しな言い方は伝わらないことがあるかもしれません。また、学生たちは短い日本での滞在を最大限に活用し、見分を 広めようと思っています。そういう意味では、貪欲に、(時にわがままに)したいことをしたいと言うことがあるかもしれません。その点を考慮していただき、 ホスト側からもはっきりとした意思表示をお願いします。
(3) 生活のリズム
それぞれの家庭には生活のリズムがあります。夕飯の時間や就寝時間など、予め学生に伝えてください。ご家庭が受け入れ前から持っているリズムが狂わないような無理のないもてなしをお願いいたします。
(4) 家庭でお話しいただく言葉について
学生たちの日本語能力にはばらつきがありますが、皆、基礎的な日本語を習得していますので簡単な会話はできます。今回の日本訪問は日本語能力の向上も目的 の1つです。そのため積極的に日本語で話し掛けてあげてください。通じない場合は、やさしい日本語に言い換えて話してあげてください。学生によっては英語 やフランス語、ドイツ語、スペイン語などの言語も通じます。
(5) 費用について
外出等で支払が必要になるときは、事前に誰が負担するのか学生と相談してください。本人が希望したものは、当然本人の負担であることを了解してもらい、支払ってもらってください。
(6) 対面
最初は、“ようこそ”で気持ちは通じます。とっさに言葉が出なければ、「いらっしゃい。」の一言で、相手は安心します。まず、家族全員を紹介し、ゲストにも自己紹介をしてもらってください。
(7) 家の中を案内
挨拶がすんで打ち解けたら、家の中を案内してあげてください。特に学生がお借りする部屋、トイレ、洗面所、お風呂場、食事の場所を詳しくお願いします。日 本のお風呂の入り方、玄関で靴を脱ぐこと、エアコン、ウォッシュレット、和式トイレの使い方、畳の上でスーツケースを引きずらないなど説明してあげてくだ さい。
(8) インターネットの使用について
ポーランドの家族への連絡に、スカイップなどでインターネットを使いたいと学生から要望があることが考えられます。学生によっては自分の携帯電話やパソコ ンを持参していることがあり、インターネットを使うためにパスワードを教えてほしいという要求があるかもしれません。そのような要望があった際、できる範 囲での対応をお願いします。
(9) 食事について
日本に来たのだから、純粋な和食を食べさせたほうがいいのか、それとも慣れないかもしれないからと洋食をお考えの家庭もあるかと思います。しかし学生のた めに改めて献立を考えていただくよりも、普段のまま、あるいは一品増やす程度でかまいません。また、アレルギーのある人や、菜食主義の人もいます。異国の 生活によるストレスや疲れが出たり、どうしても和食が合わないといった学生もいるかもしれません。そんな際には、スーパーやコンビニで好きなものを選んで もらったり、時間があるときは学生にポーランド料理を作ってもらうのも良い方法です。
(10)感謝の表し方
日本では物をいただくと、その場でお礼を言うだけでなく、次回会った時にも再度感謝の念を表すのが普通です。一方、ポーランドでは、一般的にお礼を言うの は一度だけで、一度言えば十分だと考えられています。感謝の気持ちが少ないためではないことをご理解下さい。また、謝ることに関しても、ポーランドでは何 度も謝るという習慣がありません。